平成24年度 春期 応用情報技術者試験 問61−80 解答編




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応用情報

(応用情報技術者試験)

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問61 災害や事故の発生後の対応を順に、BCP発動、業務再開、業務回復、全面復旧の四つのフェーズに分けたとき、業務再開フェーズで実施するものはどれか。
代替設備や代替手段から本番環境への切替手順を慎重に確認した上で、平常運用への移行を実施するとともに、BCPの見直しなど総括を実施する。
発生事象の確認、対策本部の速やかな立上げ、確実な情報収集、BCP基本方針の決定を実施する。
最も緊急度の高い業務や機能が再開された後に、代替設備や代替手段の運営を継続しながら、さらに業務範囲の拡大を実施する。
最も緊急度の高い業務を対象に、代替設備や代替手段に切り替え、復旧作業の推進、要員などの経営資源のシフトを実施する。
解答
解説 それぞれをフェーズに対応付けると以下のようになります。

選択肢ア:業務再開フェーズ
選択肢イ:BCP発動フェーズ
選択肢ウ:業務回復フェーズ
選択肢エ:業務再開フェーズ

問62 情報戦略の投資対効果を評価するとき、利益額を分子に、投資額を分母にして算出するものはどれか。
EVA
IRR
NPV
ROI
解答
解説 それぞれの用語を以下にまとめます。

EVA(Economic Value Added:経済的付加価値)=(税引き後営業利益)−(投下資本×加重平均資本コスト)
IRR(Internal Rate of Return:内部利益率)収益額の現在価値の累計が等しくなる割引率。NPVがゼロになる割引率となる。
NPV(Net Present Value:正味現在価値)=回収額−投資額。プラスのときに採算がとれる。
ROI(Return on Investment:投下資本利益率)=利益/投資額×100.0

他にも以下のような重要な指標があります。

売上総利益率:売上総利益 / 売上高でもとめられ、純利益の利益に占める割合をあらわし、高いほどよい
棚卸資本回転率: 売上原価 / 棚卸資産額で求められ、在庫の入庫から販売までの指標であり、高いほどよい
流動比率:流動資産 / 流動負債でもとめられ、基本的に1年以内に資金化して支払いできる能力の指標であり、高いほどよい、200%以上がよいとされている。
自己資本比率:自己資本 / 総資産でもとめられ、総資産の自己資本比率をあらわし、高いほどよい
ROA(Return On Assets:総資産利益率)= 利益 / 総資産でもとめられ、高いほど資金を有効に利用していることになる
ROE(Return On Equity:自己資本利益率)=利益/ 自己資本でもとめられ、資本に対してどれだけ利益を上げられたか、高いほどよい

問63 業務プロセスを可視化する手法としてUMLを採用した場合の活用シーンはどれか。
データ中心にプロセスを表現するために、データをエンティティとその属性で表し、エンティティ間の関連を図に示す。
データの流れによってプロセスを表現するために、データの発生、吸収の場所、蓄積場所、データの処理をデータの流れを矢印でつないで表現する。
複数の観点でプロセスを表現するために、目的に応じたモデル図法を使用し、オブジェクトモデリングのために標準かされた記述ルールで表現する。
プロセスの機能を網羅的に表現するために、一つの要件に対し発生する事象を条件分岐の形式で記述する。
解答
解説 UML(Unified Modeling Language)は統一モデリング言語とよばれ、オブジェクトモデルを表すのに用いられるものです。代表的な図を以下にまとめます。

オブジェクト図:オブジェクト間の構造を記述するもの。(クラス図と似ています)
クラス図:クラス間の特化/汎化、集約/分解などを記述するもの。
シーケンス図:オブジェクト間のデータのやり取りを記述するもの。
パッケージ図:クラス図の一種で、パッケージという単位での構造関係を記述するもの
コンポーネント図:コンポーネント(構成要素)の内容とその間のインタフェースを記述するもの。
ステートチャート図:オブジェクトが生成された、動作し、消滅するまでを記述するもの。
ユースケース図:、アクタ(利用者)とアクタの操作(ユースケース)を記述するもの。

問64 共通フレーム2007によれば、システム化構想を立案する段階で行う作業はどれか。
競争優位や事業機会を生み出す情報技術の利用方法について分析する。
業務が支障なく遂行されるようにシステム運用スケジュールを作成する。
ハードウェアとネットワークの実現方法を記述したシステム構成図を作成する。
利用者の要望を基に、情報管理の観点、管理単位などを分析する。
解答
解説 共通フレーム2007は、システム開発に関連する作業をプロセス、アクティビティ、タスク、リスト」の4つの階層で構成され。プロセスは、主ライフサイクル・プロセス、組織に関するライフサイクル・プロセス、支援ライフサイクル・プロセス、システム監査の視点、共通フレームの修正から構成されています。

システム化構想の立案は、主ライフサイクル・プロセスの中の企画プロセスの一種で、要求定義や目標の明確をを行います。

選択肢イは、利害関係者要件の定義で実施します。
選択肢ウは、システム方式設計で実施します。
選択肢エは、利害関係者要件の定義で実施します。

問65 情報システムの開発を発注するための提案依頼書(RFP)の作成と提案依頼に当たって、取得者であるユーザ企業側の対応のうち、適切なものはどれか。
RFP作成の手間を省くために、要求事項の記述は最小限に留める。曖昧な点や不完全な点があれば、供給者であるベンダ企業から取得者に都度確認させる。
取得者側では、事前に実現性の確認を行う必要性はなく、要求事項が実現可能かどうかの調査や検討は供給者であるベンダ企業側の責任で実施する。
複数の要求事項がある場合、重要な要求とそうでない要求の区別がつくようにRFP作成時点で重要度を設定しておく。
要求事項は機能的に記述するのではなく、極力、具体的な製品の種類など実現手段を細かく指定する。
解答
解説 RFP(Request For Proposal:提案依頼書)とは、業務システムの開発を依頼するために、ベンダの示す提案内容から最適な依頼先を選定するために、作成されるものです。RFPには、開発するシステムの概要や条件などが記載されています。

選択肢ア:すでに決定している場合には、詳細に条件を記載します。
選択肢イ:実際にシステムを利用するわけなので、取得者側での現実性の検証は重要です。
選択肢ウ:条件に優先順位がある場合は、確実に記載しておきます。
選択肢エ:製品などはベンダ側に提案させ、依頼側は機能や条件などを指定します。

問66 戦略を立案するために、SWOT分析を実施した。市場機会を獲得するために自社の強みを生かすことができる戦略はどれか。

画像(問66)を表示できません
意思決定の遅さを克服して市場の平均成長率を越える。
営業力のなさを海外ベンダと提携して市場のグローバル化に対応する。
高い技術力を応用して海外ベンダの日本市場参入に対抗する。
データセンタの資源を生かしてクラウドコンピューティングサービスを提供する。
解答
解説 SWOT分析とは、目的達成の環境を4つに分けて分析するものです。下に概要を示します。SWOT分析は、内部要因と外部要因に分けられます。

内部要因
強み(Strengths) :目標達成に貢献する個人や組織の要因
弱み(Weaknesses):目標達成に障害となる個人や組織の要因

外部要因
機会 (Opportunities):目標達成に貢献する外部の要因
脅威 (Threats) :目標達成に障害となる外部の要因

これにより、自社を取り巻く経営環境を把握することができます。

機会(O)「クラウドコンピューティングが注目されている・市場のグローバル化が進んでいく」と自社の強み(S)「高い技術力を持つ・データセンタを多数所有している」から、データセンタを利用してクラウドコンピューティングサービスを行うという戦略を導くことができます。

問67 市場戦略におけるニッチ戦略の特徴はどれか。
市場での地位向上とトップシェア奪取を目標とした差別化戦略の展開を図る。
総市場規模を拡大することでシェアを維持しながら新規需要の獲得を図る。
他社が参入しにくい特定の市場に対して専門化し、圧倒的な地位の実現を図る。
リーダの行動を観察し、迅速に模倣することで製品開発などのコスト削減を図る。
解答
解説 市場戦略の代表的な4つの戦略を以下にまとめます。

リーダ戦略:業界トップの企業が行う戦略で、市場全体を拡大させる。(選択肢イ) チャレンジャ戦略:業界トップに次ぐ企業が行う戦略で、トップになれるようにシェア獲得を行う(選択肢ア) フォロワ戦略:シェアの小さい企業が行う戦略で、業界のシェアを獲得できるように他の製品を参考にする(選択肢エ) ニッチャ戦略:特定の市場に特化できる企業が行う戦略(ニッチ戦略)で、特定分野のシェアを取得する。(選択肢ウ)

問68 RFM分析において、特にR(Recency)とF(Frequency)をそれぞれ三つに分類した。表の各セルに対応する考察のうち、適切なものはどれか。

画像(問68)を表示できません
AAに分類される顧客には、2度目以降の再購入を促進する特典提示や購入のお礼状が重要である。
ACに分類される顧客には、コストを掛けてはならないので、マーケティング費用の削減が重要である。
CAに分類される顧客には、離反しているおそれがあるので、離反していないか調査が重要である。
CCに分類される顧客に対しては、個人的なおもてなしを重視し、季節の挨拶などが重要である。
解答
解説 RFM分析とは、以下の3つの視点から分析を行うものです。

・Recency(最新購買日):最後に顧客が商品を購入した日を判断材料とする。新しいほど良い。
・Frequency(購買頻度):顧客がどの程度の頻度で購入したかを判断材料とする。高いほど良い。
・Monetary(購買金額):顧客の購買金額の合計を判断基準とする。高いほど良い。

選択肢ア:AAは、すでにリピータとなっている優良顧客なので、個人的なおもてなしを重視し、季節の挨拶などが重要です。
選択肢イ:ACは、リピータとなる可能性があるので、再購入を促進する特典提示や購入のお礼状が重要です。
選択肢ウ:CAは、購買頻度が高いにもかかわらず最後の購入日から期間がたっているので、離反していないかの調査が重要です。(正解)
選択肢エ:CCは、単発的に購買した可能性が高い顧客なので、コストに対するリターンが少ない可能性が高いので、マーケティング費用削減が重要です。

問69 ワントゥワンマーケティングを説明したものはどれか。
効率よく大量に生産することで、製品1個当たりのコストを低減させ、安価な製品を提供することによって、あらゆる顧客を対象にする。
市場シェア拡大よりも、顧客との好ましい関係を重視し、長期にわたって自社製品を購入する顧客の割合を高める。
市場を複数のセグメントに細分化し、その中の幾つかのセグメントに対し、ニーズに合った製品又はマーケティングミックスを展開する。
製品の安全性、適切な情報の供給などに加えて、自然環境の保全、地域との融和などを目的とした企業の社会的責任を重視する。
解答
解説 それぞれの選択肢の用語を以下にまとめます。

選択肢ア:マスマーケティングの説明です。
選択肢イ:ワントゥワンマーケティングの説明です。
選択肢ウ:セグメンテーションの説明です。
選択肢エ:CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)

ワントゥワンとは、1対1という意味で顧客1人1人に合わせた製品を店員が紹介することで、顧客の満足度を高めることで売り上げを向上させる戦略です。

問70 設定した戦略を遂行するために、財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長という四つの視点に基づいて相互の適切な関係を考慮しながら具体的に目標及び施策を策定する経営管理手法はどれか。
コアコンピタンス
セグメンテーション
バランススコアカード
プロダクトポートフォリオマネジメント
解答
解説 それぞれの選択肢の用語を以下にまとめます。

コアコンピタンス:他社がまねのできない自社ならではの価値を提供する技術やスキルなど、企業の中核となる能力
セグメンテーション:市場を細かい単位(セグメント)に分け、セグメントごとに戦略を適応させる手法
バランス・スコアカード(Balanced Score Card:BSC)は、戦略を財務の視点・顧客の視点・(内部)ビジネスプロセスの視点・学習と成長の視点の4つに分類し、業績評価を行うシステム
プロダクトポートフォリオ:市場成長率と市場占有率を縦軸と横軸にとり、4つの事象に分けることで自社の製品を客観的に把握し、今後の方針を決める手法


問71 図は、製品Aの構成部品を示している。この製品Aを10個生産する場合、部品Cの手配数量は何個になるか。ここで、括弧内の数字は上位部品1個当たりの所要数量であり、現在の部品Cの在庫は5個である。

画像(問71)を表示できません
15
20
25
30
解答
解説 Aを10個作るためには、Bが20個とCが10個必要となります。Bを20個作るのに、Cが20個必要となり、合計でCは30こ必要です。在庫が5個あるので、25個必要だということが分かります。

問72 EDIを実施するための情報表現規約で規定されるべきものはどれか。
企業間の取引の契約内容
システムの運用時間
伝送制御手順
メッセージの形式
解答
解説 EDI(Electronic Data Interchange)は企業間商取引のことで、取決めには情報伝達規約、情報表現規約、業務運用規約、取引基本規約の4つの取決めがあります。

第1レベルの情報伝達規約では、ネットワークの種類や手順を決めます。
第2レベルの情報表現規約では、構文ルールなどのフォーマットを取り決めます。
第3レベルの業務運用規約では、業務の処理に関する取り決めを行います。
第4レベルの取引基本規約では、実際の契約を取り決めます。

選択肢アは、取引基本規約(第4レベル)の説明です。
選択肢イは、業務運用規約(第3レベル)の説明です。
選択肢ウは、情報伝達規約(第1レベル)の説明です。

問73 携帯電話端末の機能の一つであるテザリングの説明として、適切なものはどれか。
PC、ゲーム機などから、携帯電話端末をモデム又はアクセスポイントのように用いて、インターネットなどを利用したデータ通信ができる。
携帯電話端末に、異なる通信事業者のSIMカードを挿して使用できる。
契約している通信事業者のサービスエリア外でも、他の事業者のサービスによって携帯電話端末を使用できる。
通信事業者に申し込むことによって、青少年に有害なサイトを携帯電話端末に表示しないようにできる。
解答
解説 それぞれの選択肢の用語を以下にまとめます。

選択肢ア:デザリング
選択肢イ:SIMフリー
選択肢ウ:ローミング
選択肢エ:コンテンツフィルタ

問74 A社とB社がそれぞれ2種類の戦略を採る場合の市場シェアが表のように予想されるとき、ナッシュ均衡、すなわち互いの戦略が相手の戦略に対して最適になっている組合せはどれか。ここで、表の各欄において、左側の数値がA社のシェア、右側の数値がB社のシェアとする。

画像(問74)を表示できません
A社が戦略a1、B社が戦略b1を採る組合せ
A社が戦略a1、B社が戦略b2を採る組合せ
A社が戦略a2、B社が戦略b1を採る組合せ
A社が戦略a2、B社が戦略b2を採る組合せ
解答
解説 問題文にもある通り、ナッシュ均衡とはゲーム理論において、互いのプレイヤーが相手の戦略に応じて自分の戦略の利益を最大にするようにとる戦略の組み合わせです。

A社は、B社の戦略をb1よりもb2のほうがシェアが高くできるので、b2を選択すると予想します。そして、b2の時にa2よりもa1の戦略のほうがシェアを高くできるので、a1を選択します。
B社は、A社の戦略をa2よりもa1のほうがシェアを高くできるので、a1を選択すると予想します。そして、a1の時にb1よりもb2の戦略のほうがシェアを高くできるので、b2を選択します。

問75 X社では、(1)〜(4)に示す算定方式で在庫補充量を決定している。第n週の週末時点での在庫量をB[n]、第n週での販売数をC[n]としたとき、第n週の週末に発注する在庫補充量の算出式はどれか。ここでnは3以上とする。

[在庫補充量の算定方式]
(1) 週末ごとに在庫補充量を算出し、発注を行う。在庫は翌週の月曜日に補充される。
(2) 在庫補充量は、翌週の販売予測量から現在の在庫量を引き、安全在庫量を加えて算出する。
(3) 翌週の販売予測量は、先週の販売量と今週の販売量の平均値とする。
(4) 安全在庫量は、翌週の販売予測量の10%とする。
(C[n−1]+C[n])/2×1.1−B[n]
(C[n−1]+C[n])/2×1.1−B[n−1]
(C[n−1]+C[n])/2+C[n]×0.1−B[n]
(C[n−2]+C[n−1])/2+C[n]×0.1−B[n]
解答
解説 まずは、算出方法をもとに文字で式を作ってみましょう
(2)から:在庫補充量=翌週の販売予測量−現在の在庫量+安全在庫量
(3)から:翌週の販売予測量=(先週の販売量+今週の販売量)/2
(4)から:安全在庫量=翌週の販売予測量×0.1

つぎに、式を整理していきます。(2)の式に(4)の式を代入します。

在庫補充量=翌週の販売予測量−現在の在庫量+[翌週の販売予測量×0.1]


翌週の販売予測量をまとめます。

在庫補充量=翌週の販売予測量×1.1−現在の在庫量


この式に、(3)の式を代入します。

在庫補充量=[(先週の販売量+今週の販売量)/2]×1.1−現在の在庫量


最後にこの式を数式に直します。

(C[n−1]+C[n])/2×1.1−B[n]となります。


第n週といわれると分かりずらいですが、n週とは今週のことです。

問76 “1次式で表現される制約条件の下にある資源を、どのように配分したら1次式で表される効果の最大が得られるか”という問題を解く手法はどれか。
因子分析法
回帰分析法
実験計画法
線形計画法
解答
解説 線形計画法(PL法)とは、幾つかの制約条件式と目的関数から、最適解を導き出す方法です。下に例を示します。代表的なアルゴリズムにシンプレックス法やカーマーカー法などがあります。

PL法を表示できません

問77 表はある会社の前年度と当年度の財務諸表上の数値を表したものである。両年度とも売上高は4,000万円であった。前年度に比べて当年度に向上した財務指標はどれか。

画像(問77)を表示できません
固定比率
自己資本比率
総資本回転率
流動比率
解答
解説 まず、表中の用語をまとめます。

流動資産:1年以内に現金化できる財産
固定資産:1年以内に現金化できない財産
流動負債:1年以内に支払期限が到来する借金
固定負債:1年以内に支払期限が到来しない借金
純資産:資産総額から負債総額を差し引いた金額

次に、選択肢の値を順に計算していきます。

固定比率:純資産における固定資産の割合
前年度=500/400×100=125
今年度=800/600×100≒133.3
よって、向上していません。

自己資本比率:総資産(固定資本+流動資本)における純資産の割合
前年度=400/(1100+500)×100=25
今年度=600/(900+800)×100≒35.3
よって、向上しています。

総資本回転率:売り上げに対して、総資産を何周するかを求めたもの
前年度=4000/(1100+500)=2.5
今年度=4000/(900+800)≒2.4
よって、向上していません。

流動比率:流動負債における流動資産の割合
前年度=1100/700×100≒157.1
今年度=900/800×100=112.5
よって、向上していません。

問78 シュリンクラップ契約において、ソフトウェアの使用許諾契約が成立するのはどの時点か。
購入したソフトウェアの代金を支払った時点
ソフトウェアの入ったCD−ROMを受け取った時点
ソフトウェアの入ったCD−ROMの包装を破った時点
ソフトウェアをPCにインストールした時点
解答
解説 シュリンクラップ契約とは、契約書などを同封(あるいはケースに記載)しておき、その封を破ると自動的に契約内容に同意したとみなす契約手法です。

問79 A社は、B社と著作物の権利に関する特段の取決めをせず、A社の要求仕様に基づいて、販売管理システムのプログラム作成をB社に依頼した。この場合のプログラム著作権の原始的帰属は、どのようになるか。
A社とB社が話し合って決定する。
A社とB社の共有となる。
A社に帰属する。
B社に帰属する。
解答
解説 プログラムの著作は制作した会社に帰属します。しかし、この状態ではプログラムの修正が発注側で行えないので、プログラムの著作権も委譲するように契約に含める場合もあります。

問80 労働派遣法において、派遣先の責任として定められているものはどれか。
雇用関係終了時の雇用に関する制限を行わないこと
派遣契約内容を派遣労働者を指揮命令する者やその他の関係者に周知すること
労働者の希望や能力に応じた就業の機会を確保すること
労働者の教育訓練の機会を確保すること
解答
解説 まず、派遣・請負契約の形態を以下にまとめます。

派遣・請負契約を表示できません

労働派遣において就業条件の周知徹底の項で「労働者派遣契約で定められた就業条件について、当該派遣労働者の業務の遂行を指揮命令する職務上の地位にある者その他の関係者に当該就業条件を記載した書面を交付し、又は就業場所に掲示する等により、周知の徹底を図ること。」と定められています。その他にも、派遣先には就業場所の巡回や報告などが義務付けられています。