オリジナル午前問題 問11−20 解答編




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オリジナル午前問題

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問11 メラビアンの法則によると、プレゼンテーション等における『言語情報・聴覚情報・視覚情報』の伝達比率はいくらか。
7%・38%・55%
59%・11%・30%
37%・38%・25%
15%・71%・14%
解答
解説 メラビアンの法則とは、言語情報・聴覚情報・視覚情報の3つの情報について、アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが1971年に提唱した法則で、3Vの法則ともいいます。その比率は、7%・38%・55%と視覚情報が最も高いとされています。しかし、決して視覚情報がすべてだという解釈ではありません。
意図 プレゼンテーションに関しては、グラフに関する問題ばかりだったので、少し違った角度から出題しました。

問12 カルノー図を使用する最も適切なものはどれか。
プロジェクトのクリティカルパスの発見
最も簡約した論理式の導出
損益分岐点の決定
人事の最適化問題の解決
解答
解説 カルノー図とは、多変数の論理式を簡単化するのに用いられる図で、変数が多くなるとベン図では表現しにくくなり、カルノー図が用いられることが多いです。

例として、AC+BC+ABC+ABが与えられたとします。真を1、偽を0に対応させると以下のようになります。

カルノー図を表示できません

そこで、隣り合うもの同士をまとめると、緑の部分がAC、青の部分がBC、赤の部分がABとなります。

よって、AC+BC+ABとなり、元の式の簡約化ができました。
意図 真理値表やベン図に関しては、出題されていますがカルノー図に関しては出題されていないので、出題しました。

問13 Makefileを導入することで、最も効率化できることはどれか。
バグの発見
目的プログラムの最適化
依存ファイルの発見とコンパイル
プログラムのバージョン管理
解答
解説 Makefileとは、目的ファイル、ソースファイル、コマンドの関係を事前に書いておくことにより、ファイルが修正された日付などで関連付けて、必要なファイルに必要なコマンドを実行できるものです。これにより、いちいち複数のファイルを手動でコンパイルする手間が省けます。
意図 プロジェクト開発で必須となるMakefileに関しては一度も出題されていなかったので出題しました。

問14 ソースファイルを目的プログラムへ変換するプログラムで、一定の単位でコードを必要になったときに変換し、変換後の実行速度が高速なものはどれか。
AOTコンパイラ
JiTコンパイラ
アセンブラ
インタプリタ
解答
解説 一般的なコンパイラ(AOTコンパイラ)は事前に一括してコンパイルを行いますが、JiT(Just In Time)コンパイラはインタプリタのように、動的にコンパイル作業を行います。インタプリタと比べて、直接機械語に変換する(中間コードに変換しない)ため、変換後は高速に処理ができるなどの利点がある一方で、メモリ消費量が多いなどがいえます。
意図 コンパイラ、インタプリタに関する問題は多いですが、JiTコンパイラに関しては一度も出題されていなかったので出題しました。

問15 MVC(Model View Controller)モデルにおいて、Vに相当するものはどれか。
データベース
電子回路
制御プログラム
Webページ
解答
解説 MVCモデルは、ユーザーインタフェースをもつアプリケーションソフトウェアをモデル、ビュー、コントローラーに分けて開発するというものです。各要素は以下のようになっています。

モデル:データベースなどの、データや手続きなど
ビュー:Webページなどの、ユーザインタフェースなど
コントローラ:イベント(制御プログラム)などの、処理要素
意図 Ruby On Railsなどに代表されるプログラムの設計法について、新用語対策として出題しました。

問16 インデントについて説明したものはどれか。
プログラム中の特定の数字や数式などを文字で置き換えること
プログラムを見やすくするため等に行う字下げのこと
プログラム内全体で利用できる変数のこと
ファイルの最後を表す特殊文字のこと
解答
解説 インデントとは、プログラムを記述する際に、関数や手続きの有効範囲などを見やすくするために用いられる字下げのことで、一般的にはタブの挿入が用いられます。

選択肢アは、マクロの説明です。
選択肢ウは、大域変数(グローバル変数)の説明です。
選択肢エは、EOFの説明です。
意図 プログラムを書く上でのインデントの重要さを再認識してもらうために、出題しました。

問17 MPLSについて説明したもののうち、最も適切なものはどれか。
接続する側がSYNパケットを送り、接続される側がACKとSYNパケットを送り、接続する側がACKパケットを送るという3段階でネットワークを確立する手法
0〜1023番までのポート番号のことで、よく使われるサービスのポート番号がここで利用される。
経路制御のプロトコルの一種で、通過するルータ数をホップという単位にし、距離ベクトルを用いて制御を行うプロトコル
ルーティングの際に、IPヘッダではなく、ラベルと呼ばれる識別子をつけ、高速に通信を行う方式
解答
解説 MPLS(Multi-Protocol Label Switching)とは、3層において、ラベルと呼ばれる識別子を付加して転送を行うことにより、通信の高速化や機能の付加を図る技術です。

選択肢アは、3ウェイハンドシェイクの説明です。
選択肢イは、ウェルノンポートの説明です。
選択肢ウは、RIP(Routing Information Protocol)の説明です。
意図 DHCP、ARPなどは頻繁に出題されますが、それ以外のプロトコルについて知ってもらうと思い出題しました。

問18 あるプログラムの実行時間がデータ数nに対し、f(n)=2n3+5n+4という多項式で近似できることが分かっている。このとき、このプログラムのオーダはいくらか
O(2n3
O(n3
O(5n)
O(n)
解答
解説 Oはランダウ記号とよばれ、計算に最も必要な次数を明示的に表します。その際係数は除外されます。
なお、主に計算時間について用いられることが多いですが、メモリ容量などとして用いられることもあります。
意図 代表的なプログラムの実行時間の評価であるオーダについて、再確認してもらうために出題しました。

問19 セマンティックウェブについて説明したもののうち、最も適切なものはどれか。
ブラウザとWebサーバとがXML形式のデータを用いて非同期の通信をし、動的に画面を再描画する仕組み
W3Cから勧告されている HTML文書やXML文書をアプリケーションから利用するためのAPI
ウェブページの意味を扱うことで、World Wide Webの利便性を向上させる
HTML文書の中にJavaScriptやCSSなどを埋め込むことにより、内容を動的に変更する
解答
解説 セマンティックとは意味論などと約され、セマンティックウェブは、Webページやリンクにメタデータとして意味を与え、目的のページやそれに近いページを探し出そうという分野です。

選択肢アは、Ajaxの説明です。
選択肢イは、DOM(Document Object Model)の説明です。
選択肢エは、DynamicHTMLの説明です。
意図 Webページの付加価値的な分野として注目されているセマンティックウェブを新用語対策として出題しました。

問20 バズワードについて説明したもののうち、最も適切なものはどれか。
専門用語のようにみえるが、明確な合意や定義のない用語
標準化団体が策定したものではないが、事実上の業界標準になっている規格
特定の国や地域に限定されない、世界的な基準
工業製品に関して、工業標準化法に基づき策定されたもの
解答
解説 各選択肢を下にまとめます。

選択肢ア:バズワード
選択肢イ:デファクトスタンダード
選択肢ウ:グローバルスタンダード(国際標準)
選択肢エ:日本工業規格(JIS規格)
意図 デファクトスタンダードはよく出題されますが、バズワードについては、一度も出題されていなかったので新用語対策として、出題しました